犬の健康のために
飼い主さんと一緒に暮らす犬の健康のためには、次の4つが重要です。
食事
体は、食べるものから構成されます。
野菜不足になると、口内炎ができたり、なんだかとっても野菜が食べたくなると感じたりした経験はありませんか?
犬も同じです。
本来、人間も含めて動物は、自然界にあるものを食べて生きてきました。肉食動物は、草食獣を獲って食べ、草食動物は草を食べて生きてきました。今でも、野生動物たちはそうです。人間の狩りを手伝っていた犬たちも、捕らえた獲物の肉をもらって食べていました。
犬は、肉メインの雑食です。猫は、完全肉食です。
現在飼われている家庭犬は、自分たちで獲物を獲ることはありませんが、元は、獲った獲物を食べていた犬。生の肉を欲しているのです。
私たち人間は、自分で食べたいものを選べます。しかし、家庭犬は、人間から与えられたものしか食べることができません。犬が何を欲しているかを、今一度、見直していただけたらと思います。
私と暮らしていたアリス(ダルメシアン)は、3才で引き取った時、激しい皮膚炎で見るも無残でした。
けれど、引き取ってすぐに生肉と手作りご飯を開始。一切、病院のお世話にならずに皮膚炎が改善しました。14歳を超えても、私と元気に10kmマラソンをしていましたし、たるみのない、カチッとした筋肉を保っていました。
私と暮らしている犬猫たちは、体調不良で病院に行くことはありません。動物病院に行くのは、年に一度の健康診断のみです。
しかし、自己流で生肉や手作りご飯をあげるのは、不安ではないでしょうか。
viva dogでは、「犬幸ごはん(犬の手作りご飯)」の講座を開いています。
犬の体重や運動量によって、分量や食事内容をアドバイスさせていただきます。
運動
よく、「小型犬はそんなに運動は要らないのでは?」と聞かれます。
いいえ。
確かに、犬種によって必要な運動量に多少の違いはありますが、小型犬といえども犬は犬。
犬であることに違いはありません。小型犬なりの運動量は十分確保する必要があります。
また、飼い主さんの中には、「犬に引っ張られちゃって散歩が大変」「散歩中に他のワンコや自転車やバイクを見つけようものなら、吠えまくって制御不能になる」「とにかく何でも拾い食いして困る」などなど、犬との散歩が楽しいどころか苦痛になり、ついつい散歩の時間が短くなってしまうこともあります。
しかし、犬は、散歩できずにエネルギーが発散できないと、ストレスにもなりますし、家の中で暴れ回ります。
飛びついたり、走り回ったり、かじって欲しくないものをかじったり。飼い主さんは「ダメ~!こら~!あ~あ~」と、へろへろではないでしょうか。
だからこそ、適度な運動と、どうすれば良いかを犬にきちんと教えることが重要になるわけなのです。
人間と一緒に生活するにはそれなりのルールが必要です。
ストレスコントロール
犬のストレスを発散するのは、運動だけではありません。
犬は、かじることによってもストレスを発散させています。
家具や柱などは、もちろんかじってほしくはありませんが、犬にかじっていいものをあてがってやらないと、ストレスが溜まります。
また、掘ることも同じです。室内飼いの場合、土がないのでソファーや畳などを必死に掘ろうとする犬もいます。ソファーや畳の代わりになるような、ボロボロになっても大丈夫な座布団などをあてがってやってください。
大切なことを何も教えてもらえず、社会化のされていない犬は、世の中に対してたくさんの恐怖を持ち、ストレスのかたまりのようになり、威嚇、吠え、咬みつきなどの行動が出ます。ご近所さんから「そのうるさい吠え声、何とかしてくれ」とクレームを受けるなど、飼い主さんにとってもストレスになってしまいます。
ご近所さんからのクレームがつく前に、散歩で引っ張られて転んで怪我をする前に、犬が社会化不足の為に恐怖心から他人を咬んでしまう前に、飼い主さんの犬との関わりがそれてしまって信頼関係が築けずにちぐはぐな関係になってしまう前に、仔犬の頃からしっかりと関わり、人との暮らしにおいて必要なことを教えることは欠かせないものなのだと是非認識していただけたなら、本当に犬も飼い主さんも幸せで安泰な暮らしが待っています。
しつけ
「しつけ」「ルール」といっても、決しておしつけがましいものではありません。まず、犬という動物を理解して、尊重する姿勢が重要です。
その上で、犬にルールを覚えてもらうと、飼い主さんと犬が同じ空間で毎日を楽しくストレスなく暮らしていけます。
仔犬から成犬へと移行するにしたがって、犬本来の様々な本能が浮上します。
縄張り本能・監守本能・自己防衛本能・権勢本能etc…
吠える、咬む、飛びかかるなどは、人間側からみればあってほしくない行動ですが、それは本能による自然な行動なのです。
しかし、何もしていない人に咬みつく、吠え立てるなどは、あってはならない行動です。
その行動を食い止めるには、仔犬の頃からのしつけが必要不可欠なのです。人間が一足飛びに大学生になれないように、犬も一足飛びにしつけの行き届いたフレンドリーな犬にはなれないものです。
世の中に対してフレンドリーな犬になるためには、本能が浮上するおよそ7か月齢までが勝負だと言っても過言ではありません。仔犬を迎え入れたその時から大切なことをきちんと教えて、人が大好き、犬が大好き、猫も大好き、車もバイクも自転車も、な~んにも怖くなくて、世の中がハッピーなら、そして飼い主さんと揺るぎない絆を結べたなら、吠えまくることも咬みつくこともほとんどありえません。
どのような成犬に育っていくかは、およそ8割が飼い主さんにかかっていると言ってもよいでしょう。
飼い主さんの的確な関わり方で、生まれつき警戒心や恐怖心を持った仔犬でも改善可能ですし、逆に、生まれつきフレンドリーな仔犬でも、おかしな関わり方をしていると、警戒心や恐怖心を抱いてしまうこともあります。
犬がフレンドリーでストレスなく過ごせるということは、飼い主さんにもストレスがかからないということです。